時は2024年8月15日
私は名古屋の実家への帰省を済ませ、横浜の自宅へ帰るところであった
実家の実家である京都へ足を伸ばそうかとも考えたが、金銭的理由で断念
これと言って特技のない、ずぼら大学生の私は考えた
いかにして帰ろうか
大した趣味も能力もないのに、一丁前に人とは違うことがしたい私は、ちょっと変わった手段で家に帰りたかった
高速バス、新幹線、18きっぷ
ここら辺はすでに使ったことがあるし、誰でも思いつきそうだ
では親の車を1台パクって帰るのはどうか、友人の駐車場にでも停めて、また帰省の際乗ってけばいい
んで、さりげなく親に車の保険のことを聞いてみたら、、、、、なんと私は対象外らしい
ほんまケチやな、んでこの案は没
でも気分は完全に車になってしまった
そこで思い出した、片道go
片道goとはトヨタレンタカーのサービスで、乗り捨てられた車の回送を客にさせるというものだ、だから格安
値段は24h2000円+燃料代
そうと決まれば早速予約
んで自分が乗ることになった車がこれ
く...クラウン...?しかも新しいやつ
え、ちゃんとみてなかった自分も悪いけど、聞いてないよ...
高級車が当たった嬉しさより、慣れてない大型の車を(しかも借り物)運転する恐怖が勝ってしまった。さすがにビビってしまい、急いで保険をフルカバーに変更(壊し放題プラン)
普段はNOCとかオプション保険は入らないんだけどな、、、これは想定外の出費
ともあれ車は用意できた、次はルート選定
金がかかるから高速は乗りたくなかった
となると1号線のバイパスをひたすら走る、でも全然面白みを感じない
そもそもそこらへんは割と18きっぷで立ち寄っている
そうだ、長野に行こう
己の発想力に思わずニヤリ
ルートは飛騨高山に一度向かい観光、その後アルプス地帯を抜け松本方面へ、甲府盆地を抜け神奈川へ向かう
完璧だ、凡人には思いつかないだろう
私は犬山から国道41号に乗り、北上を始めた
途中、以前から気になっていた隠れ観光スポットに立ち寄る
それがここ、飛騨金山
まあ一見するとよくある飛騨の寂れた旧市街だ
白川郷、高山、下呂といった観光地に比べると知名度はあまり無く、ガイドブックに取り上げられる機会も少ない。これといった温泉やランドマークも無く、大衆受けするような魅力は一見欠けているように思われる
しかし、路地裏に入ってみると様相は一変する
積み上げられるように増築が繰り返された住宅、建物と建物を繋ぐ小さな連絡通路と間に流れる水路、公道と私道の境目がわからない入り組んだ路地(この地域では筋骨と呼ばれる)
まるでミニ九龍城砦、昭和にタイムスリップしたようだ
途中、廃業した銭湯があったので入ってみる
番台
ロッカー
浴槽、案外小さい
日本赤軍て、、、
レトロな雰囲気に浸ったところで次は高山に向かう
途中、道の駅に立ち寄りひとっ風呂
結構安くて1人500円(JAF割引あり)
そんなに大きくはないけど、人が少なかったので実質貸切
しばし黄昏る
その後片側1車線の山道をひたすら北上
ついに高山、ちょうど夕食どきなんで高山ラーメンを食うことにした
うん、なかなかいい感じじゃないの
でもね、ない、ない、ない、、、
しまってんだよ、どこも、ラーメン屋が、、、
どうやら高山のラーメン屋は在庫が切れるとそのまま閉店するらしい
クソが、どいつもこいつも例の映画に影響されてバカみたいに食い散らかしやがって
カップルとか家族連れとか、お前らは大人しくホテルの飯でも食ってろよ
んでようやくまだやってるラーメン屋を見つけ入店
で、早速違和感が、ラーメン屋、、、?
なんか獣の残骸が干されてるけど
メニューを渡される、どれもバカみたいに高い
ようやく気づいた、ここはジビエ居酒屋なんだ、、、うわ幾ら取られるんだろ
とりあえずラーメンを注文
なんかお通しみたいなの出てきたぞ、しかも割に本格的
パクリ、うわ酒が飲みてえ、そんな味
やっば車で来るんじゃなかった、どうする、近くのホテルを検索してみる
軒並み万越え、諦めるほかない
はあああ
そしてラーメンが
うまい、スープはあっさり目でストレート麺にあってる
チャーシューはジビエ(なんの肉かは忘れた)
臭みはあまりなく、なんか噛み切りにくい、味はまあ普通
会計は2000円弱、覚悟してたので思いの外安く感じる
この金額のジビエ料理としてはそこそこ美味い部類なんじゃないかな、知らんけど
腹を満たしたところで車に戻る
夕方とはいえ、夏の商店街をぐるぐる回ったので、汗が気になる
とりあえず温泉を探してみる、そして気づく、駒ヶ根のことを
登山のハイシーズンなので確か24時までやってるはず、